第11回高血圧~その3
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高血圧の3回目(最終回)です。
高血圧の原因は、前回書かせて頂いたように加齢、運動不足、ストレス、塩分過摂取、遺伝などがあります。運動したり、肥満を解消しても血圧が下がらないと降圧剤という高血圧の薬を使います。
高血圧の薬はたくさんの種類があり、血管を拡張する(拡げる)“受容体遮断薬”や“カルシウム拮抗薬”、尿をたくさん体外に排泄することで、尿の中に含まれ血圧を上げるナトリウムを減らす“利尿薬”、血圧を上げる酵素(身体の中の物質)を抑える“アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害薬)”などがあります。
これらの薬は基本的に良く効きます。そうすると高血圧という病気自体が治ってしまったと思ってしまい、薬を止めてしまう方がたくさんいらっしゃいます。確かに、誰も薬はできるなら飲みたくないですよね・・副作用が怖いですから。しかし、高血圧の場合には、薬を止めれば必ず血圧は上がります。医師の休薬指示がない限り、降圧剤は飲み続けた方がよいのです。
最後になりますが、高血圧は実は他の生活習慣病と密接な関係があります。あまり良い言葉ではありませんが、「死の四重奏」って聞いたことがありますか?右図のように、「死の四重奏」は高血圧の他に、肥満、高脂血症、および糖尿病です。肥満の人は高血圧になり易いのはこれまで書いてきました。この中に2つ以上あてはまる人は要注意です。
早めの治療と生活習慣(食事、運動、ストレスなど)の改善で、高血圧と闘いましょう。