コラム

第12回睡眠~その1

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  • sn

    今回から睡眠について3回に亘って、解説をさせて頂きます。

    これまで、眠ることは人間の自然な欲求のひとつで、人間は自然に眠りにつくものだと考えられていました。しかし、近年では、単に眠るだけでなく、質を維持する(良い眠りを続ける)ことは、生活の質(QOL; Quality of Life)を維持することにつながることが分かってきました。確かに、よく眠れた翌日は気持ちよいですよね。

    また、近頃では眠りの中に病気が潜んでいることもたくさん報告されています。次回に解説をさせて頂きますが、睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)という病気の名前をお聞きになった方もいらっしゃると思います。この病気も20年前にはほとんど知られていませんでしたが、今では、たくさんの器具を使って、積極的に治療が行われています。

    普通の不眠(眠れないこと)は、精神的なストレスや身体的ストレスを受けて、あるいは高齢になることによって生じてきます(図参照)。気分が高ぶっている時や身体が疲れすぎている時には眠れないことがあることはわかって頂けると思います。

    また、若いときは1日中眠れたのにという声も良く聞きます。この一過性の不眠は、過度に気にするといけないと言われています。数回の不眠を気にしすぎると、それまでの眠り(就寝行動)までできなくなってしまいます。暫く不眠が続いたからと言って、普段やりなれないソファで寝る、アルコールを飲んでみる、音楽を聴くなどを行うと却って眠れなくなる(覚醒)につながることがあるのです。眠れない時は無理に寝ようとせず、翌日にゆっくり眠るくらいの気持ちで鷹揚に構えることが必要です。

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