コラム

第14回睡眠~その3

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  • sn

    これまで睡眠は、加齢、ストレスや太陽の光を浴びることで減るメラトニンというホルモンの影響を受けることを紹介してきました。しかし、他の病気があるために夜眠れないということもあるのです。

    表にまとめましたが、神経、呼吸器、循環器などの重い病気の他に、アトピー性皮膚炎などのように、その痒み(かゆみ)で眠れない場合もありますし、頻尿のように、夜、トイレに起きる回数が多すぎて眠れなくなる場合もあります。
    そのような中で、現在、睡眠外来で最も患者さんが多いのが、睡眠時無呼吸症候群です。

    睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に10秒以上呼吸が止まることをいいます。人間(成人)は、普通は3~5秒に1回呼吸をしますから、10秒以上というと誰が見ても呼吸が止まっていることが分かります。この睡眠時無呼吸症候群は、上気道(空気の通り道)が塞がるために起こります。塞がる原因は、首周りの脂肪が付き過ぎていたり、扁桃の肥大、舌が大きい、鼻が曲がっているなどいろいろな原因があります。

    欧米では、睡眠時無呼吸症候群の患者はほぼ肥満ですが、日本人の場合には顎が小さい人が多いので、肥満でなくても睡眠時無呼吸症候群になる場合もあります。いびきがひどい、昼間眠い、起床時に頭が痛いなどの症状がある場合には要注意です。同室で寝るパートナーの方は酷いいびきの場合には是非注意して下さい。治療は、治療用具の装着が一般的ですが、内科的治療や外科的治療なども選択肢のひとつです。

    仕切り線

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