コラム

第16回ジェネリック医薬品(1)

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  • sn

    前回は、予防医療のお話をさせて頂きました。その中に、日本では国民医療費が逼迫しており、これを抑えることが今後の日本の医療を左右するという旨を書かせて頂きました。

    医療費の抑制のためには幾つかの方法が考えられますが、医療費の20%強を占める薬の値段を下げるのも重要な施策のひとつです。近頃では、医師からもらった処方箋を薬局に持っていくと「ジェネリック医薬品にしますか?」と尋ねられます。ジェネリックとは日本語で「製品名」という意味です。普通、薬はその有効成分の名前で呼びます。

    例えば、鎮痛解熱薬の「アスピリン」というものがありますが、これは「製品名」で“アセチルサリチル酸”というのが薬の有効成分で正式な名前になります。育毛剤の「リアップ」も製品名で、正式な名前は“ミノキシジル”です。このジェネリック医薬品は、普通の薬に比べると安いですよね。これは、ジェネリック医薬品は、画期的な新しい薬(新薬と言います)の特許が切れた後に出される薬だからです。

    特許って分かりますか?ある人が特許を取得するとそれ以外の人はその製品を作れない独占的な権利です。薬の場合には25年間も続きます。ジェネリック医薬品は新薬の特許が切れた後に出されるので、「後発医薬品」やもっとひどい場合には「ゾロ品」(特許が切れた後にゾロゾロ出て来るから)などと呼ばれていました。しかし、今では図のように薬局で処方される薬の4分の1ほどがジェネリック医薬品になっています。

    今回、ちょっと難しかったですね。すみません。次回は、このジェネリック医薬品の品質についてお話をさせて頂きます。

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