第19回食品表示制度が変わります(2)
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前回のコラムから3回に亘って来年度から改訂される食品表示制度について解説しています。マニアックな記事で申し訳ありません。ただ、国全体で“食品”に対する考え方を変えようとしていますので、少しでも中身を知って頂きたいのです。
新規機能性表示制度は、効果のある健康食品はどんどん、表示していきましょうというものですが、既存のトクホ制度および栄養機能食品制度を止めてしまうものではありません。ただ、確かに、既存のトクホと今回の機能性表示とは適用範囲が重複します。
実際の表示例では、今回政府が参考にしているアメリカ・ダイエタリーサプリメント表示制度(表参照)から考えると、今回の機能性食品表示はトクホのように「血圧が高めの方に」、「血糖値が気になる方に」などの病気の名前は出せませんが、「カルシウムは骨を強くします」、「イチョウの葉は気持ちを楽にするのに役立ちます」などは表示できることになります。コレステロールで言えば、トクホのように「コレステロールが高めの人に適した食品です」とは書けませんが、「コレステロールを正常に保ちます」とは書けることになります。
それでは、来年度からどのような表示が見られるのでしょうか。次回に解説させて頂きます。