コラム

第26回肥満(1)

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  • sn

    今回から肥満について書かせて頂きます。

    肥満という言葉は抽象的ですが、実は数字によって規定されています。次の式を使います。ここでBMIとはBody Mass Indexと言って「肥満指数」です。

    例えば、身長が155cmで体重が50kgの人は、50÷1.55÷1.55=20.9となります。これを日本肥満学会が発表した下の表に当てはめると“普通”ということになります。この表は、BMIが22の人が最も病気になりにくいというデータを基礎として作られました。つまり、痩せ過ぎても太り過ぎても病気になり易くなるということなのです。BMIが25以上の人は体重に気をつけるのは勿論ですが、18.5未満の痩せ過ぎの人も更なる体重の減少には気をつけたいものです。

    さて、昨年からしばしばマスコミで取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、このBMIの基準に異議を申し立てたのが、日本人間ドッグ学会です。検診に携わっている専門家の集まりです。この学会の発表によれば、日本人の太り過ぎの基準はもっと緩めるべきと主張しておられます。この学会が検診を受けた150万人以上の中から医者にも掛かっておらず、薬も飲んでいない人を調べてみると、肥満(1度)とされている、いわゆる“小太り”の人たちは意外と健康であったと報告しています。このため、この学会は、肥満は男性では「27.7以上」、女性では「26.1以上」とすべきと提案しています。

    いずれの場合にもまずは現在の自分のBMIを知ることが大切です。この値が小さ過ぎたり大き過ぎれば、是非注意したいものです。

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