コラム

第27回肥満(2)

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  • sn

    肥満の第2回目です。

    今回は判定するための「体重計」です。最新の体重計は凄いですね。近年では、体脂肪率、皮下脂肪率、内臓脂肪レベル、骨格筋率、BMI、基礎代謝、体年齢なども一緒に測定できます。短時間で測定できて、特別な訓練も必要ありません。

    ただ、この最新式体重計にはちょっとした落とし穴があるのです。最新式体重計で体脂肪率を測定する場合に、身体に微量の電流を流し、抵抗値(小学校の時に習った:抵抗値=電圧/電流)を測定し、脂肪の量を推定します。身体の中の脂肪の中には血管がほとんどありませんので電流を通しません(抵抗値が大きい)。しかし、筋肉には血管が通っていますから電流をよく通します(抵抗値が小さい)。

    そこで、器具を両手で握って、その両手の間に電流を流して抵抗値を測るか、裸足で体重計に乗って両足の間に電流を流して抵抗値を測り、脂肪の量を推定します。普通は、男性が20~25%以上が肥満となり、女性は30~35%以上が肥満となります。何故、これだけ幅があるかと言うと、未だに完全に測定できないからです。

    図に示すように、両手で握る場合には、上半身しか電流が通らず下半身の脂肪を反映しません。一方で、裸足で乗る場合には、上半身の脂肪を反映しません。近頃の体重計はこれらを補正するように工夫されていますが、まだまだです。体脂肪計はおおよその脂肪量を表していると考えておきましょう。

    仕切り線

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