コラム

第42回食事を考える(7)ミネラル

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  • sn

    さて、前月号で日本人はビタミン好きと書かせて頂きましたが、現在ではミネラルもまた、日本人にとって興味深い存在になっています。
    ミネラルは元素と呼ばれるもので生物によって作られるものではないので、人間も食事などから摂る必要があります。ミネラルは身体の中で、そのままの形で使用されたり、酵素の中などに組み込まれることによって、人間の生命活動を支えています。

    このように重要なミネラルですので、十分に食事から摂れるように健康増進法に基づいて厚生労働省が定めた栄養摂取基準には次の13種類が挙げられています。亜鉛(Zn)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、セレン(Se)、鉄(Fe)、銅(Cu)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、ヨウ素(I)、リン(P)です。
    カッコの中は、元素記号を表しています。この他に人間が必要とするミネラルは硫黄(S)、塩素(Cl)、コバルト(Co)の3種類ですが、これらは私たちの身の周りにたくさん存在していたり、必要とする量が少ないために栄養摂取基準には加えられていません。

    ただし、近年問題になっているのは、サプリメントとしてミネラルを過剰に摂ってしまうことがあることです。サプリメントのミネラルは鉱物などから直接作られるために多くの量が含まれがちです。2008年にはアメリカで、ある種のサプリメントにセレンやクロムが高濃度に含まれていて、健康被害生じていると警告が出されました。日本でも同様です。
    表のように、バランスの良い食事で十分量のミネラルは摂取できます。
    過剰摂取には気をつけたいものです。

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